Vol. 72
多くの人の目に触れるという点では、インターネットはテレビや新聞などのメディアを超えています。ソーシャルメディアなどを使って企業が広報活動を行うことが当たり前になってきました。このようにソーシャルメディアを利用する場合、テレビや新聞のような一方通行のプラットフォームではないことを理解しなければいけません。
どういうことかと言うと、ソーシャルメディアでは発信する側だけでなく、受ける側もコメントや評価を書いたりすることができます。当然ですが、コメントやフィードバックにはポジティブ(好評)なものもありますが、ネガティブ(悪評)も存在します。これも当然ですが、悪評は消したいと思うものでしょう。しかし、悪評をすべて消すようなソーシャルメディアには価値がありません。ソーシャルメディアは情報を発信する側に、改善の余地があるなら、それを実行するきっかけを作る場でもあるのです。
よく日本では悪評を受けたり、問題が発生すると最初に自己防衛のため、「そんなことはない」「我々には問題はない」「事実無根だ」といった対応をすることがあります。これは悪評を削除するのと同じで、よく言われる「炎上」を起こしかねません。炎上すると、事実とはまったく別のところで話が拡大してしまいます。これは絶対に起こしていけないのです。
もし、悪い評価を受けた場合は、相手の気持ちなって「謝罪」をすることが正しいことなのです。自分が正しいと考えて行った行為であっても、相手が嫌な気持ちになったのなら当然「謝罪」が正しい対応です。その後、実際に調査を行って何が悪かったのかを明確にする事が必要です。結果的に相手の誤解であった場合でも「それみろ」とは言わず、少しでも改善点があるならそこに注視した対応をしなければいけません。
悪評は決していつも悪いものではないと私は考えています。ビジネスをしていればすべての人に好かれるということは非常に難しいです。相手の立場を理解した上で、相手にも自分にも理解できるような対応を考え、そうすることで炎上は防げると思います。
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